ECL設立の経緯
今から二十三年前の昭和五十二年五月十一日、これがECLの正式に登記された日である。その前年の昭和五十一年十二月、L社より日症プリンス海運(以下NP海運という)の方に二隻の近海向けのRORO船をチャーターしてほしいとの申し出があった。
それまでは、近海航路をN社が一手に引き受けており、NP海運は内航を主とし、近海にも就航できる、いわゆる、内外交流船を持っていた。同社は日産の国内輸送をつかさどる内航オペレーターで、盆暮れの端境期には内外交流船をN社にチャーターアウトしていた。
その頃 、N社は経営的に危ないといった噂があり、そのため、従来L社がN社にチャーターアウトしていたRORO船をNP海運に引いてくれないかと言ってきたわけで、どうやら我々に近海航路に出るチャンスが来たとの観点に立ち、いろいろ検討した結果、NP海運の近海部門として発足したのが、当社(ECL)である。
N社はECLの発足と前後して、噂どおりに倒産したが、言うなればN社の倒産がの当社の発足につながったということかもしれない。
当時N社は全自動車メーカーの近海向けカーゴを扱っており、この面から見れば行き詰ろう筈はなく、極めて明らかなことは、財務を無視した放漫経営がN社倒産の原因であった。
私はECLの発足には相当の前向きの考えを持っていた。その理由は、このN社の経営を他山の石とし、健全経営に徹すれば必ず目的を達成できるものと確信していたからである。
ECL設立時の規模陣容
役員(常勤): 1名(社長のみ)
従業員: 7名
資本金: 1千万円
初年度売上高: 4億2千万円
本書は2000年9月15日に出版された「ECL組織論(経営する心)」からの抜粋です。
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