どんな目的で誰が作っているの?

海上の安全確保や、船舶による海洋汚染・大気汚染の防止などのルールは、
IMO(国際海事機関)という国際連合の専門機関が中心となって定めています。

IMOは、海上の事故を防ぎ人命を守ること、そして海の環境を保全することを目的に、さまざまな国際条約を作っています。

これらの条約は大きく分けて、

  • 航行の安全に関するもの
  • 海洋環境の保護に関するもの

の2つに分類できます。


【航行安全のためのルール】

● 海上人命安全条約(SOLAS条約)

海上における人命の安全を守るための基本的な条約で、
船の構造・設備・運航方法などについて最低限守るべき基準を定めています。

また、船の安全管理やテロ対策に関する規則(ISMコードやISPSコードなど)も含まれています。


● 満載喫水線条約(LL条約)

船にどれだけ貨物を積んでよいかという限度(満載喫水線)や、
船体の水密性などについて定めています。


● コンテナ安全国際条約(CSC条約)

コンテナの安全性を確保するため、
強度や検査、表示のルールを定めています。


● 海上衝突予防条約(COLREG条約)

船同士の衝突を防ぐため、
航行方法や灯火、信号の決まりを定めた条約です。


● 船員の訓練・資格証明・当直基準に関する条約(STCW条約)

船員の能力を一定以上に保つため、
訓練内容や資格(免許)、当直の基準を決めています。


● ILO海上労働条約(MLC条約)

船員の働く環境や権利を守るため、
2006年に採択され、国際版船員の労働基準とも呼ばれます。


● 海難捜索救助条約(SAR条約)

海で事故が起きたときに、
国同士が協力して迅速に捜索・救助を行うための体制を定めています。


【海洋汚染防止のためのルール】

● 海洋汚染防止条約(MARPOL条約)

船から出る汚染を防ぐための代表的な条約で、
油やごみ、有害物質、排気ガスなどの排出について規制しています。


● 船舶の有害防汚方法規制条約(AFS条約)

船底に使われる塗料による汚染を防ぐため、
有害な有機スズ化合物の使用を禁止しています。


● バラスト水管理条約(BWM条約)

船が運ぶバラスト水によって、
外来種や病原体が他の海域に広がることを防ぐための条約です。


● シップリサイクル条約

役目を終えた船の解体を、
安全かつ環境に配慮して行うためのルールを定めています。


■ まとめ

海運の国際ルールは、IMOによって整備されており、
主に「安全」と「環境」の2つの観点から定められています。

これらの条約によって、
世界中の海上輸送の安全と環境保護が保たれています。