​中国自動車業界、破滅への疾走 危機招く構造問題

中国自動車業界は、世界最大の自動車市場・輸出国となり、BYDや吉利汽車などが国際ブランドに台頭し、バッテリー技術やEV開発で世界をリードして、表面的には成功しているように見えるが、過剰な価格競争が2年以上続き、平均新車価格は2021年比で21%下落、過剰な付加価値競争が加速し多くの企業が利益減少・撤退・上場廃止に直面している。生産能力は販売台数の2倍以上(約5,560万台)に達し、財務負担が増大、政府の合理的競争指導も効果が薄く、未だ根本原因である過剰設備に手を付けていない。更に地方政府がGDP成長と雇用維持のため、赤字企業にも補助金・土地を提供するなどし、VAT収入や雇用維持が優先され、非効率な企業の延命が続けられ、これら政府支援によって一時的な販売増とはなるものの需要を前倒ししているだけの可能性が高い。このような背景により消費者信頼感は低下傾向で、輸出も保護主義の逆風で減速し、業界再編は破綻と人員削減を伴って進むと予想されている。

ソース: Reuters Japan
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