ロイズとそこで引き受けられる再保険に投資する投資家に関して、やさしく3回シリーズでお話します。
――保険会社ではない「保険の中心地」――
「ロイズ保険」と聞くと、多くの人は巨大な保険会社を思い浮かべるかもしれません。しかし、最初に押さえておきたいのは、ロイズは保険会社ではない、という事実です。ロイズは会社ではなく、市場です。株式市場に東京証券取引所があるように、保険の世界にはロイズという「取引の場」があります。
ロイズでは、誰かが直接保険を売っているわけではありません。ここに集まっているのは、**保険を引き受けるかどうかを判断する人たち(後述:アンダーライター)**と、**その引き受けを支えるお金を出す人たち(後述:投資家)**です。ロイズの建物は、保険の売り場というよりも、保険リスクとお金が出会う市場だと考えた方が分かりやすいでしょう。
この市場の中で中心的な役割を果たすのが、「シンジケート」と呼ばれる仕組みです。シンジケートとは、ひとことで言えば「保険を引き受けるための箱」です。箱の中にはお金が入っていて、「このお金の範囲で、この種類の保険を引き受けます」と決められています。箱そのものは会社ではなく、人を雇うことも、判断を下すこともありません。
では、誰が判断をしているのでしょうか。実際に「この保険を引き受けるかどうか」「保険料はいくらにするか」を決めているのは、アンダーライターと呼ばれる専門家です。彼らはシンジケートを管理する会社に雇われ、日々、保険リスクを見極めています。
一方、その箱にお金を出している人たちがいます。これが投資メンバーです。投資メンバーは保険を売りませんし、事故対応もしません。ただお金を出し、その結果として利益が出れば受け取り、損失が出れば引き受けます。ロイズとは、判断と資本を分けること
実務経験に基づく参考情報(内容の正確性は保証されません) / Reference Information Based on Practical Experience
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