その昔、理不尽な命令に従わなかった部下に 「お前、損な生き方してるな!」

と言い放っている課長がいた。 

そう言った本人は、その後社長になった。 高い地位や報酬を「得」とするなら、

彼はそれを見事に体現したことになる。 

つまり、彼の言葉は彼の物差しにおいては正しい。 

あの一言は、彼にとってごく自然な評価だったのだろう。

でも、そもそも「損」や「得」というものは、他人が評価する種類のものではない。 

外から見える地位や報酬、わかりやすい成果を得な人生と考えるのは勝手だが、

他人の生き方の価値を同じ物差しで測るのは無理がある。

人生は、そんな単純にはできていない。 

結局のところ、 「お前、損な生き方してるな」と言い切ってしまった時点で、

彼に見えているものは、ずいぶんと限定されている。

「ああ、こいつは、そういう見方しかできないんだな」

と部下に評価され、 その後も彼は同じことを繰り返すのだろう。

まあ、それだけの話だと思う。

実務経験に基づく参考情報(内容の正確性は保証されません) / Reference Information Based on Practical Experience